ハル
『え、遺品整理? うちは難しいな。俺も紀美子も仕事があって戻れそうにないんだ。お姉さんに任せるよ』
そんな声が聞こえてきて私はテレビ画面から視線を外した。
あと一週間もすれば夏休みだ。
その間も両親は仕事に忙しく、家にいる時間は少ない。
過保護な両親がいないことは気楽でいいけれど、暇を持て余しそうになることはわかっていた。
『お父さん、それ私が行ってもいい?』
だから私はそう提案したのだ。
お父さんのお姉さんに当たる人だって、おじいちゃんの家まで行くには車で1時間半かかる場所に暮らしている。
家庭も仕事もある人だから、そう頻繁に片付けに行くことはできないはずだ。
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