ハル
肩をすくめて残っていたおにぎりにかぶりつく。
丁度いい塩加減が舌の上に広がって、甘いお米の香りが鼻に抜けていく。
このあたりは農家をしている家庭も多く、良質な米が取れるみたいだ。
柴田さんの家はその農家さんから直接買い付けているらしい。
「これも暗号なんだろうな」
「解けそう?」
「時間があれば、たぶん」
諒は珍しく自信なさげだ。
英数字の中に矢印の上や下が混ざっているので余計にわからないみたいだ。
「じっくり考えるしかないかぁ。夏休みはまだまだ始まったばかりだし、帰るまでにはなんとかなると思うけど」
というか、なんとかしなければ気になってマンションに帰る気分にもなれない。
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