ビタースイート・ドロップ~次期社長の甘い嘘~
「いや、それにしたってクズだよ。別れて正解だからあんな奴! いちいち許してたらどんどんつけ上がるよ、もっとひどいこと言われてたかもしれないんだよ!?」
思い出して苛立ちが再燃したのか、果歩は不愉快そうにテーブルを指で数回タップした。
『こいつのすっぴん、マジで可愛くないんですよ~』
決して閑散としているわけではない休憩室で、しかも私の眼前で、さらには面白おかしく笑いを取るかのような口調で。
軽率にそれを口にした元恋人の声が脳裏を過ぎり、堪らず顔をしかめてしまう。
私のその表情の変化に、果歩はすぐさま気づいたらしかった。
しまった、と言いたげに息を呑んだ後、彼女は「ごめん」と口早に謝罪を零す。気を遣わせたことで私こそ申し訳なくなって、片手をひらひらと振りながら笑って答えた。
「いいのいいの。ただ、なんで私がそんなこと言い出したか、多分向こうは分かってないのかな。それがちょっと憂鬱」
「え? はっきり言ってやったんじゃないの?」
「ううん。はぐらかされそうだったし、それに軽い感じで謝られるのもそろそろキツくて……細かくは言ってないんだよね」
「ええ~、全部言ってやったほうが良かったんじゃない? 今回ばっかりはデリカシーがなさすぎるあいつが百パーセント悪い!」
果歩の声を聞きながら、さっきとは違う理由でちくりと胸が痛んだ。
思い出して苛立ちが再燃したのか、果歩は不愉快そうにテーブルを指で数回タップした。
『こいつのすっぴん、マジで可愛くないんですよ~』
決して閑散としているわけではない休憩室で、しかも私の眼前で、さらには面白おかしく笑いを取るかのような口調で。
軽率にそれを口にした元恋人の声が脳裏を過ぎり、堪らず顔をしかめてしまう。
私のその表情の変化に、果歩はすぐさま気づいたらしかった。
しまった、と言いたげに息を呑んだ後、彼女は「ごめん」と口早に謝罪を零す。気を遣わせたことで私こそ申し訳なくなって、片手をひらひらと振りながら笑って答えた。
「いいのいいの。ただ、なんで私がそんなこと言い出したか、多分向こうは分かってないのかな。それがちょっと憂鬱」
「え? はっきり言ってやったんじゃないの?」
「ううん。はぐらかされそうだったし、それに軽い感じで謝られるのもそろそろキツくて……細かくは言ってないんだよね」
「ええ~、全部言ってやったほうが良かったんじゃない? 今回ばっかりはデリカシーがなさすぎるあいつが百パーセント悪い!」
果歩の声を聞きながら、さっきとは違う理由でちくりと胸が痛んだ。