ナルシストと恋は de キュン!



 
 日曜日の朝。
 ベッドから降りてすぐにカーテンを開けると、雲ひとつない青空が広がっていた。

 気象庁から、いつ梅雨入りの発表が、されてもおかしくないくらい最近の天気は崩れがちだったので、今日の花見と称したイベントは中止になるかもと思っていた。

「おはよう雛子」
「美柑、ゴメンちょっと待っててね」
「急がなくて大丈夫だよ~」

 私の家より、美柑の家の方が学校より少し離れているので、私の家に寄ってくれた。

 約束していた時間より5分早く美柑が到着したので、急いで支度をする。

「昨日アップされてた動画みた?」
「うん、鳴雄サマが、今日重大な発表をするって言ってた」
「また、しょうもないことでも言い出すんじゃない?」
「だといいんだけど……」

 どうしたんだろ?
 いつになく美柑の様子がおかしい気がする。

 何か心配事でもあるのかも。
 私に相談してほしいけど、ただの勘違いかもしれないし、これはちょっと様子見かな?

「うわっスゴ! こんなにいるんだ……」

 訳有高校の校門を抜けると、普段、高校では見かけない大人や子供など色んな人がウロウロしている。校庭の方に向かうと、(クスノキ)を囲うようにブルーシートが敷かれ、左右の校舎に沿って、テントが並び、ちょっとした祭りの様相を呈している。

 パッと見、100人以上はいる。
 そのうち、半分くらいは商店街の人たち。

 あとの人たちも、美柑の鳴雄ウォッチング(ストーカー行為)に付き合っている時に見たことのある人が結構いることに気づいた。

 




< 100 / 106 >

この作品をシェア

pagetop