ナルシストと恋は de キュン!
「実は一度、里帰りをしようと思う」
里帰り?
普通、そう聞くと、どこかの田舎に行くぐらいの話でしかないが……。
「えむ42せいうん……じゃなく日本ではない遠い場所だ」
「ボス、外国の方だったんですか?」
下僕番号66号――源もなかが、鳴雄に質問した。
ちょっと待って。
M42星雲……それって、だいぶ前に本屋さんで買っていた本と関係あるんじゃ……。
以前、美柑に誘われて、はじめて尾行した時に書店で買った本が確か「宇宙人が地球に潜む方法(実践編)」――。
「まあそんなところだ。しばらくこの街から離れるが、よろしく頼む」
何を頼んでいるのか知らないけど、「しばらく」という言葉がイヤな予感しかしない。隣にいる美柑も心なしか顔色が青ざめている気がする。
「ところで、里帰りにあたって連れて帰りたい下僕がいる」
「高校生なのに両親に紹介するって、いよっ⁉ さすが伊達男!」
急展開を見せた。
一緒に帰る……。
それってつまり、そういうことじゃ。
――でも、ってことは。
偶然にも下僕66号――源もなかと私雛子の視線はある人物に注がれる。