ナルシストと恋は de キュン!
「ずいぶんと探したぞ。我の影武者」
「鳴雄サマの影武者――⁉」
びっくりしすぎて、少し大きな声を出してしまった。
そんなことより、影武者っていったい。
「いや、誰? ――ってか、俺に生き別れの双子がいた?」
あれ、建物から出てきた鳴雄サマにそっくりな人物も驚いている。ますます意味がわからなくなってきた。
「他人の空似だ。白宮征一郎。それより、なぜこんな誰もいない村に隠れている?」
え、この鳴雄サマにそっくりな人が弟君のお兄さん?
まあ、ここまで似ていれば実の弟が間違うのも無理もないか。
それはひとまず置いておいて……。
村に誰もいないとか隠れているとか、どういう意味?
鳴雄サマの言葉の意味が飲み込めず、頭の中で一生懸命整理するけど、答えは出てきそうもない。
「実は……」
弟君の兄、白宮征一郎が、私たちの前でたどたどしくこの村に至った経緯を話してくれた。