ナルシストと恋は de キュン!
「花見は花見でも桜を愛でるのではない」
ん? 普通、花見と言えば、桜だと古今東西決まっていると思うけど?
――はっ⁉
この展開はまさか……。
「そう、我という儚くも可憐な花を愛でる会、人呼んで『我壱鳴雄を見る会』!」
とんでもないものをブッこんできたぞ、コイツ……。
それに儚くもないし、可憐でもない。ちゃんと鳴雄を表現するなら、「図太く逞しすぎて、アスファルトどころか、なんなら鉄ですら、ひん曲げて咲く未確認生物」と直した方がいい。
「ただ見ていたらいいんですか?」
親友美柑のメンタルも鋼でできている。
先週、めちゃくちゃ怖い村でも、平気そうだった。我が親友ながら、実はロボットではないかと疑ったほどだ。
「そこは、下僕たちに喜んでもらえるよう趣向を凝らそうと思っている」
何かイベントを考えているみたい。
今度の日曜日に場所は訳有高校の校庭にある楠で行うそうだ。準備諸々全部ひとりでやるので、時間になったら来るがよい、と誘われた。