ナルシストと恋は de キュン!




「やあ、どうしたの、何かやるの? 俺も混ぜて!」
「ふむ――まあ下僕見習いもよかろう」
「ううっ、我慢だ俺。この●野郎をぶちのめしたいだなんて、口が裂けても言っちゃダメだ……俺の評価が下がる」

 いや、口から本音が漏れちゃってるから。

 周東究流。
 メンズファッション誌「MEN-ME」の読者モデルで、現サッカー部の1年生ストライカーは、最近、すっかり私達に絡んでくる回数が減っていた。その理由は。

「ボス、この鬼畜がどうかしましたか?」
「うむ、66号か」
「いや、俺は別に何も……」
「ボスに何か粗相でもしてみろ。校門前で他校の女子生徒と握手した後、校舎裏に行って除菌スプレーで手を消毒していた動画を拡散してやる」
「ごめんなさい。それだけは勘弁して」

 裏でそんなことしてたんだ。薄々とは気づいてはいたけど相当クズだな、この男……。

「あっ、用事を思い出しちゃった。ごめんね美柑ちゃん、また今度」
「そうか、下僕見習い。また来るがよい」
「お前になんか言って……何でもないです」

 鳴雄を慕う番犬が、邪魔者を追い払った後、日曜日の開催時間は13時からと決まった。

 ちなみに「我壱鳴雄を見る会」への参加条件は、彼に認知されてかつ承認……つまり下僕番号を振られた人物や動物のみ。

 




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