大好きだった元彼と再会しましたが、私はもう結婚しています。
匡輔の目が泳ぐ。
「証明できないまま彼女を貶めるなら、名誉毀損で訴えます。前回と比べ物にならない金額になりますよ。俺は、あなたのように千紘を傷つけてくる人間から彼女を守るためなら、なんだってします。本当になんだって」
聞いたことがないほど厳しい声。
穂高の視線を受けた匡輔は、一瞬怯んだように肩を震わせた。
「行こう」
穂高はそう言って、私の手を引いた。
その手に触れた瞬間、ようやく詰まっていた息を吐いた気がした。