大好きだった元彼と再会しましたが、私はもう結婚しています。

 ――穂高だ。

 私は穂高の顔を見た瞬間、涙があふれそうになる。

 必死に探したのだろう、珍しく息が切れている彼は、私を見て微笑み、すぐに匡輔に視線を向けた。

「彼女とは最近付き合い始めました。結婚を前提にしています」

 穂高の声は落ち着いているのに、刃のように鋭い。

「あなたには一切関係ありません。俺たちが交際した時期と、あなたと彼女が婚姻関係にあった時期はかぶっていない。証明できます」
「なんだと!」
「あなたは、『彼女が不倫していた』という証拠を一つでも出せるんですか?」
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