大好きだった元彼と再会しましたが、私はもう結婚しています。

 こんなこと言っちゃいけないってわかってる。でも、また匡輔に会うなんてそんなの本当は……。

「嫌だ……。嫌。もう、アイツと関わりたくない。大嫌い……。大嫌い……! 顔も見たくない!」
「うん。俺にどうしてほしい? ちゃんと言って」
「穂高に、助けてほしい……。迷惑かもしれないけど、でも……助けて。私、自分じゃ、もうどうしていいかわからないんだよ」
「もちろん助けるさ。千紘、よく言ったな」

 穂高はくしゃっと私の髪を撫でた。
 その手の温度に、ついに涙が止まらなくなった。

 穂高は泣き止むまで、ずっと抱きしめていてくれた。
 そしてその夜は、同じベッドの中で、ただ強く抱きしめられて眠った。

 何も求めず、ただ守るように……絶対眠れないと思っていたけど、彼の腕の中では深く眠れた。
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