大好きだった元彼と再会しましたが、私はもう結婚しています。
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥のずっと引きちぎれそうだった糸がぷつりと切れ、視界が揺れた。
匡輔に会ったことで、また本心を殺して、頭も動かなくなってしまっていたのだと感じる。
せっかく穂高といて、私はまた自分の気持ちをとりもどしたのに……。
私は穂高の手をぎゅう、と握った。
「私、ほんとは怖かった」
「あぁ。そうだよな」
「会いたくなかったけど、また来たら嫌だし。でも、自分でなんとかしなきゃって。穂高に迷惑をかけるのも怖くて」
「迷惑かけていいんだって。そもそも迷惑なはずあるか。千紘はどうしたい? まだこれからもアイツに関わっていたいのか?」
穂高の声を聞いて、ぐっと息が詰まった。