大好きだった元彼と再会しましたが、私はもう結婚しています。
——でもな、俺は千紘から踏み込んでくれるのを、ずっと待ってる。
飲み会の日の彼の言葉が、鮮明によみがえる。
(あれって、そういう意味だったの……⁉)
「でも千紘さんから全然告白しないから、もうビックリよ! 距離まで取り始めてなにやってんの。離婚してもう一年経つでしょ。子どももいない、お互い独身。なんで好きなのに踏み込まないの?」
「いや、自分なんて、彼には似合わないと思ってたし……。そもそも穂高の気持ちもただの上司としてのものだと思ってて……」
「えーい、もう! 面倒ね! 穂高をここに呼ぶ!?」
「いえ! いいです! 本気で混乱してて……今来たら私、絶対いらないこと言います!」