声にならない、さよならを

あとがき

ここまで読んでくれてありがとうございます。
この物語は、ハッピーエンドではありません。
でも、わたしは “悲しい結末” だとも思っていません。
叶わない恋、続かない関係、
それでも確かに存在した時間や気持ちは、
決して嘘でも無駄でもなく、人を成長させてくれるものだからです。
蒼士と柚李は、お互いを大切に思っていたからこそ、
選べない道を選ばざるを得ませんでした。
それは弱さではなく、強さだと思っています。
そして春斗は、
“選ばれない側” の優しさと痛みを背負いながら、
それでも相手を責めない強さを持つ人です。
彼の存在があったからこそ、
柚李は最後に前へ進むための答えを見つけられました。
恋愛は、うまくいくことより、
うまくいかなかったことの方が、
心に残り続けるのかもしれません。
もしあなたにも、
昔好きだった人、大切だった人がいるのなら、
その記憶はきっと、痛みも優しさも含めて、
あなたの一部になっているはずです。
この物語が、
あなたの心のどこかと静かにつながって、
そっと寄り添うような存在になれたら嬉しいです。
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