声にならない、さよならを

あとがき

ここまで読んでくれてありがとうございます。
この物語は、ハッピーエンドではありません。
でも、わたしは “悲しい結末” だとも思っていません。
叶わない恋、続かない関係、
それでも確かに存在した時間や気持ちは、
決して嘘でも無駄でもなく、人を成長させてくれるものだからです。
蒼士と柚李は、お互いを大切に思っていたからこそ、
選べない道を選ばざるを得ませんでした。
それは弱さではなく、強さだと思っています。
そして春斗は、
“選ばれない側” の優しさと痛みを背負いながら、
それでも相手を責めない強さを持つ人です。
彼の存在があったからこそ、
柚李は最後に前へ進むための答えを見つけられました。
恋愛は、うまくいくことより、
うまくいかなかったことの方が、
心に残り続けるのかもしれません。
もしあなたにも、
昔好きだった人、大切だった人がいるのなら、
その記憶はきっと、痛みも優しさも含めて、
あなたの一部になっているはずです。
この物語が、
あなたの心のどこかと静かにつながって、
そっと寄り添うような存在になれたら嬉しいです。
< 21 / 21 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

あの日の続き
ゆのか/著

総文字数/37,977

青春・友情10ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
この物語を書き始めたとき、「青春って、いつ終わるんだろう」と考えました。 高校生活は、たった三年間。 毎日一緒に練習して、同じコートに立って、同じ夢を追いかける。嬉しいときは一緒に笑って、悔しいときは一緒に泣く。そんな毎日も、卒業すれば終わってしまいます。 6人も、高校最後の県大会で敗れたとき、「これで全部終わった」と思っていたかもしれません。 全国には届かなかった。 最後まで戦ったけれど、勝てなかった。 悔しくて、申し訳なくて、涙が止まらなかった。 でも、この物語で描きたかったのは、その「負け」の先にある未来です。 卒業後、6人はそれぞれ違う道へ進みます。 スポーツ用品を扱う仕事をする人。 選手を支える飲料の仕事をする人。 教師になり、バスケを教える人。 選手を守るシューズを作る人。 選手の身体を支える人。 もう同じコートには立っていません。 それでも、6人は高校時代にもらったものを、今度は誰かに渡す側になっていました。 そして数年後、6人は再び集まり、恩師のもとへ向かいます。 「夢を叶えましたよ」 一人ずつそう報告する6人を見て、先生たちは何を思うのでしょう。 高校時代、支えてもらっていた6人が、今度は誰かを支える側になっている。 それは、あの日々が決して無駄ではなかったという証だと思います。 人生では、頑張ったから必ず勝てるわけではありません。 努力したから、必ず夢が叶うわけでもありません。 それでも。 あの日流した涙も、仲間と過ごした時間も、先生からもらった言葉も、誰かのために頑張ったことも、きっといつか自分の人生を支えてくれる。 県大会ベスト8。 結果だけを見れば、6人の高校バスケはそこで終わりました。 でも、本当は違う。 あの日の敗戦は終わりではなく、それぞれの人生の始まりでした。 青春は、卒業と同時に終わるものじゃない。 一緒に過ごした時間は、その後の人生の中でも、ずっと続いていく。 これは、そんな6人の物語です。 ――あの日の続きは、今もまだ続いている。
六点差の向こう側にある優勝
ゆのか/著

総文字数/13,839

青春・友情11ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
勝敗だけでは語れない“六点差”があった。 88-82。その数字は、ただのスコアではなく、崩れかけたチームがそれでも最後まで繋がろうとした証だった。 神代高校男子バスケットボール部。キャプテン・しょうへい、司令塔として支えるるき、エースのりゅうと、安定感のりょう、守備職人のらい、努力で食らいつくたける。彼らはそれぞれ違う形でコートに立ちながら、一つのチームとして不完全なまま進み続けた。 そしてその姿を、ただ一人見続けていたのが女子バスケ部部長兼マネージャーのゆなだった。プレーはしない。けれど誰よりも近くで見て、記録し、怒り、悩み、そして信じていた。 完成された過去。崩壊する現在。繋ぎ直す再生。そして届きかけた完成。そのすべてが積み重なった先にあったのが、あの88-82だった。 この物語は、勝者の物語ではない。 “勝ちきれなかったチーム”の物語でもない。 それでも確かに存在した、「繋がり続けた時間」の記録である。 優勝とは何か。強さとは何か。その答えは、スコアボードの上ではなく、コートの中で交わされた無数の選択と信頼の中にあった。 そしてその答えは、きっと今もどこかで続いている。
兄になった先輩を好きだった
ゆのか/著

総文字数/16,437

恋愛(学園)15ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「好きになってはいけない人を、好きになってしまったら――」 この物語は、そんな恋から始まります。 主人公の結月は、高校の体育委員会の活動を通して、一つ上の先輩・颯斗と出会います。最初はただの先輩と後輩。けれど一緒に仕事をしたり、放課後に話したり、体育祭の準備をしたりするうちに、少しずつ距離は近づいていきます。 優しくて、少し不器用で、でもどこか放っておけない先輩。 気づけば結月の中で、その存在はどんどん大きくなっていきます。 けれど、二人の関係はある日突然変わってしまいます。 親同士の再婚。 それによって、二人は“先輩と後輩”ではなく、 “兄妹”になってしまうのです。 好きと言ってはいけない。 想いを伝えることもできない。 それでも一緒に過ごす日々の中で、気持ちは消えるどころか、むしろ強くなっていきます。 近いのに遠い距離。 手を伸ばせば届きそうなのに、決して越えてはいけない境界線。 そんな関係の中で、二人はそれぞれの気持ちと向き合っていきます。 そして迎える卒業の日。 別れの駅のホームで、二人が選んだ答えとは――。 この物語は、決してハッピーエンドの恋ではありません。 けれど、確かにそこにあった「本物の恋」の物語です。 言えなかった「好き」。 伝えられなかった想い。 それでも心の中に残り続ける、大切な記憶。 この物語が、あなたの心のどこかにそっと残る恋になってくれたら嬉しいです。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop