俺様御曹司はパイロットになって愛しい彼女を迎えに来る
元カレ元カノはやっと元さやに!
「ちょっと隼人そんなに急がなくても、皆さん呆気にとられてたよ。それにどうしてここが分かったのよ」
「美空から聞いた」
そう怒ったように呟いて隼人は手を繋いだまま、エレベーターに空を乗せると、はあ~と息を吐いて脱力した。地下一階の駐車場に着くと、車に空を押し込んだ。
「緊張した。道端グループの会長を前に大口叩いてしまった」
「なんだ。嘘だったんだ。俺が空を守るなんて偉そうに言ったくせに…」
「嘘じゃないよ。わかってんだろ。俺が何のためにNOAに就職したか」
「えっ、日本の航空会社で働きたかったからじゃないの。それなら健吾と私がいる羽田に居られるところが良いと思った。だからNOAだったんでしょう?」
「ほんとに空は鈍感のバカチョンだなあ。お前がいるからに決まってんだろう。また空と恋人としてやり直すためだよ」
「そうなの、それは全然思わなかった。大体隼人ねえそんな素振り全然見せないじゃん」
「はあ、目いっぱいアピールしてんだろが、空が分からんちんの鈍感娘なんだよ」
「何言ってんの、そんな事ね、はっきり言わないと分かんないわ。どんなアピールしてたのよ」
「だから乗務で海外行くたびにお土産買ってきたり、空に言い寄りそうな男は潰してきたし、言い寄ってくるCAやなんかには恋人がいるってはっきり言って断ってる」
「それって、全然アピールになってないし私が知らない所でやってる事ばっかりじゃん。それにお土産はみんなに買ってくるものが多いじゃない。私にだけ買ってくる事なんてめったにないよ」
「う~ん。それを言われると…でも俺は空を離すつもりはない。だからまた恋人としてつきあってほしい。空が好きなんだ」
運転席に座っている隼人は耳も顔も赤くしながら空の両手を取って
「離れている六年間、ずっと空の事を忘れたことはなかった。だから、空を取り戻しにNOAに来たんだ。四十五歳迄は好きにしていいって約束取り付けてきたからな」
「隼人ちょっと待ってよ。急にそんなこと言われてもびっくりしちゃうよ」
「なんでだよ。空は俺のことどう思ってるんだよ。嫌い?迷惑?」
「そんな事ない。私も隼人の事はずっと胸の中にあったし今でも好きだよ」
そういうと空は少し顔を赤らめて、隼人の握った手を反対に握り返した。二人はしばし見つめあって、隼人がぐっと空の腰を引き寄せて胸の中に抱き留めた。
隼人の胸に頬を付けて隼人の爽やかな石鹸のような香りの中に混じったムスクの色っぽい匂いを堪能しながら、高校生の時の二人の事を思い出していた。
「美空から聞いた」
そう怒ったように呟いて隼人は手を繋いだまま、エレベーターに空を乗せると、はあ~と息を吐いて脱力した。地下一階の駐車場に着くと、車に空を押し込んだ。
「緊張した。道端グループの会長を前に大口叩いてしまった」
「なんだ。嘘だったんだ。俺が空を守るなんて偉そうに言ったくせに…」
「嘘じゃないよ。わかってんだろ。俺が何のためにNOAに就職したか」
「えっ、日本の航空会社で働きたかったからじゃないの。それなら健吾と私がいる羽田に居られるところが良いと思った。だからNOAだったんでしょう?」
「ほんとに空は鈍感のバカチョンだなあ。お前がいるからに決まってんだろう。また空と恋人としてやり直すためだよ」
「そうなの、それは全然思わなかった。大体隼人ねえそんな素振り全然見せないじゃん」
「はあ、目いっぱいアピールしてんだろが、空が分からんちんの鈍感娘なんだよ」
「何言ってんの、そんな事ね、はっきり言わないと分かんないわ。どんなアピールしてたのよ」
「だから乗務で海外行くたびにお土産買ってきたり、空に言い寄りそうな男は潰してきたし、言い寄ってくるCAやなんかには恋人がいるってはっきり言って断ってる」
「それって、全然アピールになってないし私が知らない所でやってる事ばっかりじゃん。それにお土産はみんなに買ってくるものが多いじゃない。私にだけ買ってくる事なんてめったにないよ」
「う~ん。それを言われると…でも俺は空を離すつもりはない。だからまた恋人としてつきあってほしい。空が好きなんだ」
運転席に座っている隼人は耳も顔も赤くしながら空の両手を取って
「離れている六年間、ずっと空の事を忘れたことはなかった。だから、空を取り戻しにNOAに来たんだ。四十五歳迄は好きにしていいって約束取り付けてきたからな」
「隼人ちょっと待ってよ。急にそんなこと言われてもびっくりしちゃうよ」
「なんでだよ。空は俺のことどう思ってるんだよ。嫌い?迷惑?」
「そんな事ない。私も隼人の事はずっと胸の中にあったし今でも好きだよ」
そういうと空は少し顔を赤らめて、隼人の握った手を反対に握り返した。二人はしばし見つめあって、隼人がぐっと空の腰を引き寄せて胸の中に抱き留めた。
隼人の胸に頬を付けて隼人の爽やかな石鹸のような香りの中に混じったムスクの色っぽい匂いを堪能しながら、高校生の時の二人の事を思い出していた。