俺様御曹司はパイロットになって愛しい彼女を迎えに来る
「だから、隼人から相談を受けた時に隣のマンションがもうすぐ完成だって教えてやったんだよ」

「じゃあ、みんな近くでいつでも4人で飲み会できるね」

「私と美空はルームシェアしてるんだ。だから空港から近くてちょっと家賃は高いけどとっても便利だよね」

「そうなんです。駅近でスーパーも大きなモールもおしゃれなカフェも、レストランなんかも徒歩圏内で最高なんです。ねっ、空」

「そうか、それはいいなあ、空の手料理も楽しみにしてるんだ。空は料理も上手かったもんな、ローストビーフとか手羽先の甘辛煮とかカレーが抜群にうまいんだよな」

「隼人が飛ぶようになったらなかなか時間が合わないわよ。健吾と合わせるのもやっとなんだから、美空とは一緒に住んでるからそうでもないけど、それでもすれ違うよね」

「そうね、これはもう仕方がないよね。同じ班にでもならない限りは4種類の勤務パターンがあるんだもんね。でも深夜便を担当する遅番の特勤は結構好きなんだ。時間は真夜中すぎるけど、担当便はそれが一つだけだし、次の日は休みになるし最高よね。それに一緒に住んでる得点で、空が時々お弁当を作ってくれるんだけどそれがすごくおいしくて、私が作っていると思われているらしくて、良いお嫁さんになるなんて言われてるの、照れるわ」

「そこは全力で否定しろよ」

とちょっと不機嫌な隼人。

「いいじゃん。空がお料理も上手なんて知れたらまた告られて大変だよ。いいの?」

と美空は隼人に変な質問をかましている

「なんで俺に聞いてんだよ」

「まあまあ、美空ちゃんも今日初めて隼人にあったんだから、みんな仲良くしないとね」

さすがの健吾。みんな同い年なのにお兄ちゃんのようにみんなをまとめてくれて優しいのだ。

健吾はしっかり者が服を着て歩いているようで、顔も眉毛が太くて鼻も高い目は切れ長の一重で口元は黙っていると一文字に結ばれているが口角が上がっているので優しい雰囲気だ。日本男子の正統派の男前だ。

高校生の頃は王子様と若様コンビなんて言われていたのだ。みんなうまいこと言うなあと当時の空は感心していた。
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