コンビニからはじまる最後の恋
──彼女に子供が生まれるからさ、結婚することになって。夏葉とは今日で最後な。

それがたった1年前のこと。
忘れられない一言が、今も残酷に心を抉る。


「……うん、わかってる。心配してくれてありがとう」
「幸せになってほしいから。ほら、同じコンビニ利用してるならそのうちまた彼に会うんじゃない? 新たな一歩を踏み出すチャンスと思って、声かけてみなよ」
「あはは、そうだね」

私が住んでるマンションは各階6部屋の3階建て。
同じマンションの敷地内ですら滅多に他の住人に会わないのに、彼と再会なんてできるんだろうか。

否定的に考えることはいくらでもできる。慣れてるから。
でもいつになったら踏み出せるんだろう。

踏み出したいの?
……わからない。
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