初恋同盟〜イケメン過ぎる君からの不適切な溺愛〜

告白

哲司と喋った日から1週間が経った…



1週間前保健室で喋って以来、やっぱり哲司とは話せていない…



これを機にまた喋れるようになるとかそんな事ないよね…



私は淡い期待を抱いていた自分が悲しくなるのだった…



中学2年のある日を境に喋れなくなった私達だけど、哲司が私と同じ高校を受けると知った時には驚いた



哲司は昔からバスケ一筋だけど、元々ポテンシャルも高くて頭もいい



だけど、私の事を嫌っているとすら思っていたのに、同じ高校を受けたと聞いた時には、もしかして?なーんて少し淡い期待を抱いた…



そんな期待を打ち砕いたのは、哲司がバスケのスポーツ特待生でうちの高校に入ったと聞いた時だ…



なんだ…私と一緒の高校に行きたいからとか?そんな訳ないよね。と淡い期待はそこで見事に打ち砕かれたのだった…



でも…



哲司が私と同じ高校に行くと聞いた時は、複雑な気持ちもあったけど素直に嬉しかった…



向こうは私の事なんて何とも思ってないだろうけど…



容姿淡麗、成績優秀、スポーツ万能で、今でこそモテている哲司だけど、幼稚園の時にはぽちゃぽちゃのクマさんみたいな体型で、お世辞でも痩せてるとは言えない見た目だった…



昔はみんなからやーい。ぽちゃぽちゃーって虐められてて、その都度私は哲司を庇っていた…



確かに幼稚園の時の哲司は、クマさんみたいにぽちゃぽちゃでふくよかな体型だったけど、そんな見た目も愛くるしくて、性格が優しくて、私はそんな哲司が幼稚園の時から大好きだった…



小学校に入学した辺りから哲司は背が伸び始め、それと同時に体重も減って、いつしか格好良い逞しい男の子に成長していった…



中学になると更に背がぐーんと伸び、中学2年生で170センチ、高校に上がる頃には180センチの長身のイケメンに成長していた…



でも、哲司が格好良くなればなるほど、私の中で哲司は遠い遠い一番近くにいるのに遠い存在になっていった…




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