拝啓、愛しのパイロット様
そんな小町の様子にたまりかねたのか、由桔也はソファに座ると、自分の膝をポンポンと叩いた。
「ほら、おいで」
こちらへ来いとばかりに両手を広げられると、どうにも抗いがたい。
小町は素直に従い、彼の肩の上に手を置き、おずおずと膝の上に跨った。
体重をかけるとすぐさま腰に腕が回され、グッと身体を引き寄せられる。
「俺が帰る場所は小町のところだけだ」
「はい」
うなじを撫でられながら、そっと触れるだけのキスを繰り返されると、ようやく由桔也がここにいるのだという実感が湧いてくる。
(うれしい)
ふたりは離れていた時間を埋めるように、唇ごしに感じるほのかな温もりに溺れた。口づけだけでは物足りなくなるのに、それほど時間はかからなかった。
「もっと小町に触れたい」
内に秘めた欲望そのままに甘く告げる彼の瞳は、抗いがたいほどの熱を孕んでいて、ドクンと胸が高鳴る。
紳士的な由桔也は無理強いをしない代わりに、小町から求められるのをひたすら待っているのだ。
その証拠に彼は許しを請うように小町の左手をとり、唇を押し当てては上目遣いで挑発してくる。