拝啓、愛しのパイロット様
食後、満腹になった小町がぼうっとしながらソファに座っていると、となりに由桔也がやってくる。
「どうした?シャンパンで酔ったのか?」
「いまだに全部夢みたいで信じられなくて……。本当に私でいいのかなって」
小町は文房具をこよなく愛する文房具オタクでばあるが、文房具作りに関しては全くの素人だ。
喜び勇んでチームに加わると返事をしたものの、プロジェクトチームの足を引っ張らないか心配になってくる。
「社長のお眼鏡に適ったのは、小町が今まで努力してきたからだろう?」
由桔也は弱気になりかける小町の手を取り、自分のものを重ねて温めてくれた。
「小町なら大丈夫だよ」
「はい」
由桔也はご褒美とばかりに、とびきり甘いキスをくれた。
彼がそばにいてくれるのなら、どこまでも高く飛んでいけそうだ。
なんたって由桔也は大空を制する優秀なパイロットなのだ。高く飛ぶことに関して右に出る者はいない。
小町に怖いものはなにもなかった。