あなたに友達以上の関係は望まない(はずだった)。
「じゃあ、また連絡するから」
「近々里英のお家にお邪魔させてもらうね!和泉も、いつまでも恋はしないなんて言わずに前向きにね!?合コンとか飲み会とか、あたしいつでもセッティングするからね!?」
「うん、ありがとう由希子。由希子も大変な時期なのにごめんね」
「あたしは平気!絶対今年中にもう一回三人で集まろうね!」
駅に着くと、里英は旦那さんが車で迎えに来てくれていた。
里英は次の約束があるらしく、そのままタクシーに乗って私達三人はこの場で解散となった。
一人になった途端、辺りがシンッと静まり返る。
冬の夜空はとても綺麗で、キラキラした星達を見上げながら未だに込み上げてくる涙を雑に袖で拭き去った。
私はまだ家に帰る気にはなれなくて、近くにあったベンチに座りながらだんだんと行き交う人々が少なくなっていく様子をただ見ていた。
──ブーッ、ブーッ。
そのとき、バッグの中に入れていたスマホが着信を知らせた。
手袋を外してスマホの画面をタップすると、そこには【北ヶ瀬夏樹さん】の文字が表示されている。
「も、もしもし……!」
「お疲れ様です、北ヶ瀬です」
「お、お疲れ様です!どうされました!?」
突然の北ヶ瀬さんからの電話に、私は思わず立ち上がって通話を開始する。
「あ、いえ。大した用事ではないです。今日は同窓会があると聞いていたので、楽しかったのかなとか、無事に帰宅できたのかな、と心配になって」
「……」
「同窓会、楽しかったですか?」
今の私に、北ヶ瀬さんの優しい言葉とそのあたたかい声色はよくない。
せっかく無理やり止めた涙がまた顔を覗かせにやってくる。