あなたに友達以上の関係は望まない(はずだった)。





 「(そもそも一週間以上毎日来てくれていた人の痕跡を十分で隠せるわけなかったんだ……)」

 疑いを隠せない様子の二人が、一歩、また一歩と私に疑いの目を向けながら迫ってくる。



 「ご、ごめんなさいっ!」

 私はギュッと目を瞑って、勢いよく頭を下げた。



 「実は私……っ、この連休中、北ヶ瀬さんにここへ来てもらってたの」

 「え?」

 「えぇー!?」




 二人の声がシンクロしながら跳ね上げた。

 特に由希子は「嘘でしょ!?」と付け加えながら、口元を押さえて驚いている。






 それもそうだ。

 私とは正反対に超が付くほどの行動派タイプの由希子が、わざわざ北ヶ瀬さんのことを本気で狙うと宣言してきたくらいだ。

 だというのに、私は『友達だから』と言って曖昧な返事しかしなかったくせに、彼女の知らないところで一緒に会っていただなんて知れば、怒るのも無理はないと思う。





 「ねぇ、和泉。それってどういうこと?」

 「あの、あのね!?ただ看病してもらっていただけなの!右手が使えないから、不憫に思った夏……、北ヶ瀬さんがいろいろ手伝ってくれて」

 「……へぇ」

 「でも本当に何もなかったよ!?ほ、ほら、だって私達は友だ──」

 「それって本当なの、和泉?」



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