無口な警察官様とのまさかの同居生活についてご報告します〜過保護で甘々で困っているのですが…!〜
「今こうしているのが、夢のようだな」
「はい。私も、うれしいです」

独り言のようにつぶやいた俺に、千沙さんがそっと返した。
かすかに胸が高鳴って、手が止まる。
うれしいというその言葉に意識が向く。
俺との共同生活に喜びを感じてくれているのか。
もう俺を怖いとは思っていないのか。
いろいろと聞きたそうな俺を察したのか、彼女は微笑んだ。

「湊さんのこと、怖いなんて思っていません」
「でも……トラウマはそう簡単に消えるものじゃない」
「はい。でもそれと湊さんは何も関係ありません。私にとって湊さんは……特別な方です」

どきんと胸が高鳴って、体中が熱くなった。

落ち着け。
特別イコール恋愛対象ではない。
でも、そうなる可能性に近い存在と思っていいのだろうか。
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