ユーレイくんとの恋はあぶない秘密が多すぎる
○朝、学校
嶺「結歌ちゃんおはよう」
結歌「おはよう嶺くん」
嶺「今日さ――」
嶺が大好きだという感情を隠さずに接してくる描写。それは先生が入って来るまで続いた。
後ろの席から奈乃花がこそっと話しかける。
奈乃花「バカップルはよそでやってよね~?」
結歌「ば、バカップルって……」
奈乃花「だってそうじゃない。コラボ動画見たよ~? 随分と溺愛されているみたいだね? 見ているだけでお腹いっぱいだよ~」
茶化されて赤くなる結歌。でもまんざらではない様子。
担任「――ああ、そうだ。幽日野。ちょっといいか?」
結歌「……?」
いつもお茶らけている担任がやけに真剣な表情で嶺を呼び出すものだから気になる。
結歌(……少しだけ)
気になりすぎた結歌はこっそりと二人の後をつけてドア越しに聞き耳を立てる。
担任『――でな、お前の母親という女性から連絡があった。どうにも九州に来てほしいってことらしい』
結歌(……え? 嶺くんのお母さん……?)
思い浮かぶのは嶺を捨てたという人物。
結歌(そんな人が今更どうして……)
首をひねる結歌だったが、次いで聞こえてきた嶺の言葉に目を見開く。
嶺『――分かりました。すぐ準備します。……こちらに帰ってこられなくなる可能性もあるので、そのときはよろしくお願いします』
結歌「え」
結歌(嶺くんが……帰ってこない……?)
ぐらりと世界が歪んだような気がした。


