私が好きになったのはどっちなの?
「あ~、ブラント医師カッコいい〜」
「蓮先生も美形だけど、ブラント医師も美形よね〜」
 ……診察室に来た金髪医師のことかな?
「静香さん、これなんの騒ぎですか?」
 近くいいた静香さんに話を聞くと、彼女は書類の整理をしながら私に説明する。
「今日研修でドイツ人の医師が来たの。名前はルカ・ブラントと言って、蓮先生の元同僚だったらしいわ」
 元同僚って、ドイツのだろうな。
「そうなんですね」
 静香さんの話に相槌を打つと、午後の業務を開始。
 午後の点滴は蓮先生のお陰もあって、点滴の成功率もアップした。
 これなら自信を持って樹先生に声をかけられそう。
 蓮先生にお礼を言いたかったけど、午後は手術が入っていたようで会えなかった。
 制服から私服に着替えると、意を決して院内のカフェに向かう。
 蓮先生が言ってた通り、樹先生がスマホを見ながら奥の一人席でコーヒーを飲んでいた。
 私もカウンターでコーヒーを頼んで、カップを持って樹先生に近づき、軽く息を吸うと声をかける。
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