私が好きになったのはどっちなの?
「それはいいから、今日は優希くんが意識が戻ったお祝いしよう」
 蓮先生の話に苦笑いする。
「本人いませんけど」
「まあ、いいじゃないか」
 蓮先生が私の肩をポンと叩いてきて、チラッとルカ先生に目をやった。
「でも、ルカ先生と食べるのでは?」
「こいつはついて来ただけ」
 蓮先生が笑顔でそんな冷たい言葉を口にすれば、ルカ先生が顔をしかめる。
「失礼な言い方だな」
 結局三人で食べることになり、そこに小児科医の土方先生も加わって宴会になる。
 私はソフトドリンクを飲んでいたのだけど、間違えて蓮先生のお酒を間違って飲んでしまう。
「花梨ちゃん、それ俺のウィスキー」
 蓮先生に指摘され、ハッと謝る。
「あっ、ごめんなさい。結構ゴクゴク飲んじゃった」
 ウーロン茶と色が似てるんだよね。
 でも、今日はそんなことは些細なことに思える。だって優希くんが目覚めたのだ。
「優希くんが起きてくれて本当によかった」
 誰に言うでもないけど、笑みを浮かべてそんな言葉を口にしたら、蓮先生がなにか思い出したようにクスッと笑う。
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