私が好きになったのはどっちなの?
「もう俺と樹の見分けはついているんでしょ?」
 確信しているような目で問う先生の顔はなんだか嬉しそうだ。
「どうして?」
「なんでわかるかって?」
 蓮先生が楽しげに目を光らせて聞いてきたので、コクッと頷いた。
「俺がキスした時、レッスンだったはずなのに花梨ちゃんは俺の名前を呼んだから」
「……ああ」
 先生の返答を聞いて納得してしまう。
「まあ、俺も本気でキスしちゃってレッスンとは言えなかったけど」
 思わぬ言葉が先生の口から飛び出し、目を大きく見開いて聞き返す。
「本気で……? それって……」
 先生も私を好きってこと?
「花梨ちゃんが好きだから、いつの間にか本気でキスしてた」
 蕩けるような甘い笑顔で告げると、先生は私の額にコツンと額を押し当てた。
 そのまま唇を重ねてきそうな雰囲気だったのだけど、頭上からルカ先生の声が降ってくる。
「盛り上がってるところ悪いが、俺もいるんだけど」
 上に目を向ければ、ルカ先生が腕を組み、呆れ顔で私たちを見据えていた。
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