私が好きになったのはどっちなの?
 ずっとこのローテーションだった。
 母が知ったら、ちゃんと自炊しなさいって注意されただろう。
 でも、今は毎日仕事をするので精一杯。
「美味しくてよかった」
 蓮先生が温かい目で微笑むのを見て、先生も自分で言ってたけど、兄みたいだなって思う。
 まあひとりっ子だから兄はいないのだけど、いたらこんな感じなんだろうな。
「なんか蓮先生餌付けしてません?」
 土方先生の言葉に蓮先生が私を見て、クスッと笑う。
「あっ、わかる? やっぱ大事に育てていかないとね」
「私、犬か猫ですか?」
 そんなつっこみを入れたら、「猫かな」と楽しげな目で言われた。
「花梨ちゃんって犬みたいに呼んでホイホイ来るタイプじゃないし」
「だからって猫扱いしないでくださいよ」
 ちょっとむくれて軽く文句を言うと、蓮先生が謝った。
「ゴメンね。小動物系でかわいくて……って」
 この色気ダダ漏れの笑顔。みんなこの顔を見て許しちゃうんだろうな。
「私が猫なら蓮先生はオオカミですね」
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