負け犬のメイサちゃんは100日後に本当の恋を知る
03月19日、木曜日
終業式のあと、私は藤也に呼び出されて屋上手前の踊り場に来ていた。
言われたとおり、部活は休みにしてある。
「メイサ、お待たせ」
「……うん」
奥の方で座り込む私の正面に、藤也も座った。
「で、三枝メイサ先輩。100日経って、なんか変わった?」
藤也はいつもよりずっと穏やかな顔で、まっすぐに私を見ている。
だから私も笑顔でまっすぐに藤也を見つめた。
「うん。泣かなくなったし、背中も丸めなくなった。勉強が楽しくなって……好きな人ができた」
「そっか」
「ありがとう、100日間、付き合ってくれて」
「いいよ。俺も楽しかったから」
緊張しすぎて、ちょっとお腹が痛い。
手汗でべたべたの手をぎゅっと握る。
唾を飲んで、意を決した。
「須藤藤也くん。好きです。私をあなたの1番にしてほしい」
「俺も先輩のことが好きだよ。そんなの、とっくになってる」
「……よかった……緊張した」
「俺までつられて緊張したわ。なんだよ、真面目な顔できんなら、最初からしとけよ」
崩れ落ちる私に、藤也も笑って、姿勢を崩す。
そのまま、少しだけ体を寄せた。
「あのね、ご褒美ほしいな」
「……わかった」
藤也の手が伸びて、私の腕を掴んだ。
顔が寄って、思わず目を閉じる。
唇が触れた。
思ったより柔らかいなって考えてるうちに、音を立てて唇が吸われる。
ん……? なんか、長い。
下唇をかじられて、舐められる。
どうしていいか分からないでいるうちに、舌が、唇の間をなぞった。
腕を掴んでた手が、いつの間にか頭を押さえていて、逃げられない。
「ちょ、藤也……っ」
「まだ、足りない」
「はわ」
一瞬見てしまった藤也の顔がすごく、男の子だった。
心臓が、さっきとはまた違った騒ぎ方をしてる。
気づいたら押し倒されていて、口の中が藤也でいっぱいになってる。
怖いけど、もうちょっとしてほしくて、藤也のブレザーを掴む。
そしたら、藤也が気まずそうにゆっくり体を起こした。
「ごめん……やり過ぎた」
「ん、だいじょぶ」
やっと終わって、起こされる。
なんていうか……すごかったな……。
唇痛いんだけど!?
藤也は気まずい顔のまま私を見ていて、後輩の男の子って感じでかわいい。
ここは、先輩がリードしてあげようか。
「あのさ、デートしよう」
「は?」
藤也がぽかんとした顔で私を見た。
つい笑って、触れるだけのキスをする。
「映画観に行こうよ。べたべたに甘いやつ。手えつないで、スクリーンのカップルがいちゃいちゃしだしたら、私たちもキスしよう」
「なんだ、それ」
藤也が笑って立ち上がった。
私も一緒に立ち上がって、並んで階段を降りる。
「まずはメック行って、何観るか決めよう。シェイク交換して、ポテトもシェアハピしたいな」
「わかった。高校生カップルがいちゃついてるやつ、全部しよう」
私たちはもう、飼い主と負け犬じゃないから、手をつないで、2人でやりたいこと、全部しに行く。
だって、春休みだし。
言われたとおり、部活は休みにしてある。
「メイサ、お待たせ」
「……うん」
奥の方で座り込む私の正面に、藤也も座った。
「で、三枝メイサ先輩。100日経って、なんか変わった?」
藤也はいつもよりずっと穏やかな顔で、まっすぐに私を見ている。
だから私も笑顔でまっすぐに藤也を見つめた。
「うん。泣かなくなったし、背中も丸めなくなった。勉強が楽しくなって……好きな人ができた」
「そっか」
「ありがとう、100日間、付き合ってくれて」
「いいよ。俺も楽しかったから」
緊張しすぎて、ちょっとお腹が痛い。
手汗でべたべたの手をぎゅっと握る。
唾を飲んで、意を決した。
「須藤藤也くん。好きです。私をあなたの1番にしてほしい」
「俺も先輩のことが好きだよ。そんなの、とっくになってる」
「……よかった……緊張した」
「俺までつられて緊張したわ。なんだよ、真面目な顔できんなら、最初からしとけよ」
崩れ落ちる私に、藤也も笑って、姿勢を崩す。
そのまま、少しだけ体を寄せた。
「あのね、ご褒美ほしいな」
「……わかった」
藤也の手が伸びて、私の腕を掴んだ。
顔が寄って、思わず目を閉じる。
唇が触れた。
思ったより柔らかいなって考えてるうちに、音を立てて唇が吸われる。
ん……? なんか、長い。
下唇をかじられて、舐められる。
どうしていいか分からないでいるうちに、舌が、唇の間をなぞった。
腕を掴んでた手が、いつの間にか頭を押さえていて、逃げられない。
「ちょ、藤也……っ」
「まだ、足りない」
「はわ」
一瞬見てしまった藤也の顔がすごく、男の子だった。
心臓が、さっきとはまた違った騒ぎ方をしてる。
気づいたら押し倒されていて、口の中が藤也でいっぱいになってる。
怖いけど、もうちょっとしてほしくて、藤也のブレザーを掴む。
そしたら、藤也が気まずそうにゆっくり体を起こした。
「ごめん……やり過ぎた」
「ん、だいじょぶ」
やっと終わって、起こされる。
なんていうか……すごかったな……。
唇痛いんだけど!?
藤也は気まずい顔のまま私を見ていて、後輩の男の子って感じでかわいい。
ここは、先輩がリードしてあげようか。
「あのさ、デートしよう」
「は?」
藤也がぽかんとした顔で私を見た。
つい笑って、触れるだけのキスをする。
「映画観に行こうよ。べたべたに甘いやつ。手えつないで、スクリーンのカップルがいちゃいちゃしだしたら、私たちもキスしよう」
「なんだ、それ」
藤也が笑って立ち上がった。
私も一緒に立ち上がって、並んで階段を降りる。
「まずはメック行って、何観るか決めよう。シェイク交換して、ポテトもシェアハピしたいな」
「わかった。高校生カップルがいちゃついてるやつ、全部しよう」
私たちはもう、飼い主と負け犬じゃないから、手をつないで、2人でやりたいこと、全部しに行く。
だって、春休みだし。