水曜日、曇り。
そんな毎日を見かねた担任は「お前、辛くないのか?」なんて言うし。
辛いからって相談しても「辛かったら2〜3日休め」とか言い出すし。

何度かクラスのリーダー格の子に話をしようと持ち掛けたこともある。
おずおず応じてくれる。

「あたし、何かした?」

返ってくるのは、よく分からない答えばかり。

「ううん、別に‥」


どいつもこいつも一対一で話をすると、弱々しくなる。

女のこういう集団主義は好きじゃない。


癌で死にそうな父には相談も出来ず。
母には「イジメられるあんたにも原因がある」と言われ。
学校なんて休めない。
目に見えない敵相手に、気力を振り絞って登校。

広い校舎に、あたしの味方は一人だっていない。


あたしは疲れだした。


毎朝、家を出たら学校へは向かわなくなった。
山奥に時間潰しをする場所なんてない。
だから、森や林で時間を潰した。
登校して早退したフリをしながら、昼過ぎに帰宅。

知恵がついてくると、玄関を出てそのまま窓から自分の部屋に戻った。


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