元プロバンドマンの部下は、私に気づかない~まさかの再会オフィスラブ~
「よく言ったね、ナミ。」
「柚希・・・。」
「だったらもう、ナミがやることはひとつしかないじゃない。」
「それはそうなんだけど・・・。」
「何か躊躇う理由、ある?」
「私、彼の上司だし・・・。」
「そんなの関係ないと思うけど。」
「それに・・・。」
「それに?」
「彼がそれを望んでるとは思えない。」
「なんで?」
「なんでって・・・。今はそうでもないけど、私、彼に嫌われてたし。」
「苦手だって言われただけでしょ?」
「同じだよ。」
「湊が戻ろうと思ったら戻れたはずの音楽の世界に背を向けて、ナミと一緒にいることを選んだのに?」
優しい口調でそう言った柚希の言葉に、和那はハッとした表情になる。
「それは・・・。」
「とにかくさ。とりあえず、まずは湊に自分の正体、明かしたらどう?」
「えっ?」
「それがひとつのきっかけになると思うんだけど?」
「今更、無理だよ。それこそ、どういうきっかけで話したらいいの?何で、今まで言わなかったんだって言われたら、私返事出来ないよ。」
「ナミ・・・。」
ここで会話が途切れる。いつまでも煮え切らない和那を、しばらく見ていた柚希は、やがて
「失敗した。」
とため息交じりに言った。
「こんなことなら、この間、悠真のこと止めないで、あんたの会社に突撃させればよかった・・・。」
「どういうこと?」
「まさか、ナミがここまでヘタレな女だとは思わなかった。」
「柚希・・・。」
あまりの言われようだが、反論の余地もなく、俯く和那に
「ナミがこのままでいい、このままで仕方ないって言うんなら、もう私にもどうにも出来ないし、何も言えないよ。」
「・・・。」
(あとは、湊に期待するしかない・・・。)
柚希は祈るような気持ちで思っていた。
「柚希・・・。」
「だったらもう、ナミがやることはひとつしかないじゃない。」
「それはそうなんだけど・・・。」
「何か躊躇う理由、ある?」
「私、彼の上司だし・・・。」
「そんなの関係ないと思うけど。」
「それに・・・。」
「それに?」
「彼がそれを望んでるとは思えない。」
「なんで?」
「なんでって・・・。今はそうでもないけど、私、彼に嫌われてたし。」
「苦手だって言われただけでしょ?」
「同じだよ。」
「湊が戻ろうと思ったら戻れたはずの音楽の世界に背を向けて、ナミと一緒にいることを選んだのに?」
優しい口調でそう言った柚希の言葉に、和那はハッとした表情になる。
「それは・・・。」
「とにかくさ。とりあえず、まずは湊に自分の正体、明かしたらどう?」
「えっ?」
「それがひとつのきっかけになると思うんだけど?」
「今更、無理だよ。それこそ、どういうきっかけで話したらいいの?何で、今まで言わなかったんだって言われたら、私返事出来ないよ。」
「ナミ・・・。」
ここで会話が途切れる。いつまでも煮え切らない和那を、しばらく見ていた柚希は、やがて
「失敗した。」
とため息交じりに言った。
「こんなことなら、この間、悠真のこと止めないで、あんたの会社に突撃させればよかった・・・。」
「どういうこと?」
「まさか、ナミがここまでヘタレな女だとは思わなかった。」
「柚希・・・。」
あまりの言われようだが、反論の余地もなく、俯く和那に
「ナミがこのままでいい、このままで仕方ないって言うんなら、もう私にもどうにも出来ないし、何も言えないよ。」
「・・・。」
(あとは、湊に期待するしかない・・・。)
柚希は祈るような気持ちで思っていた。