元プロバンドマンの部下は、私に気づかない~まさかの再会オフィスラブ~
週が明け、(株)ネクストリンクには相変わらず忙しい日々が流れていた。
「ふぅ・・・。」
人気もまばらになった、夜のオフィス。自席で資料をまとめていた湊が、1つ息をつき、時計に目をやると、既に21時を回っている。
(もう、こんな時間か。自分で言うのもなんだが、最近の俺、頑張ってるよな・・・。)
湊は思う。仕事にやり甲斐を見いだせず、ただ目の前のことを片づけることで精一杯だったのは、そんな昔の話じゃない。
(我ながら、変わったもんだ・・・。)
そんな思いが浮かんで来て、フッと笑みを浮かべた後、帰り支度を始めようとした湊の手が、ふと止まった。その視線の先に和那の席がある。
そこにはもう、彼女の姿はない。数十分前に退社して行った。なのに・・・気が付くと、デスクに近づいていた。その前に立ち、指で触れている自分がいた。
(何やってるんだ、俺・・・。)
ハッと我に返って、慌てて周囲を見渡す。幸い、その姿を誰かに見られた様子はない。内心、ホッとしながら、でも彼女のデスクから離れることなく、湊はそれを見つめていた
(南澤さん・・・。)
窓の外に、東京の夜景が広がっている。あの時も同じだった。かれこれ1週間ほど前、湊と和那は、この場所で二人きりで話をした。
それ以来、湊の心はずっとざわついていた。デスクにいても、会議中も、移動中も、いや休日でも、ふと気づくと和那のことを考えている自分がいる。
「何なんだろうな・・・これ。」
思わず、そんな言葉がこぼれる。でも本当はわかっている、それが何なのか、それがわからないほど、湊も子供ではない。
「ふぅ・・・。」
人気もまばらになった、夜のオフィス。自席で資料をまとめていた湊が、1つ息をつき、時計に目をやると、既に21時を回っている。
(もう、こんな時間か。自分で言うのもなんだが、最近の俺、頑張ってるよな・・・。)
湊は思う。仕事にやり甲斐を見いだせず、ただ目の前のことを片づけることで精一杯だったのは、そんな昔の話じゃない。
(我ながら、変わったもんだ・・・。)
そんな思いが浮かんで来て、フッと笑みを浮かべた後、帰り支度を始めようとした湊の手が、ふと止まった。その視線の先に和那の席がある。
そこにはもう、彼女の姿はない。数十分前に退社して行った。なのに・・・気が付くと、デスクに近づいていた。その前に立ち、指で触れている自分がいた。
(何やってるんだ、俺・・・。)
ハッと我に返って、慌てて周囲を見渡す。幸い、その姿を誰かに見られた様子はない。内心、ホッとしながら、でも彼女のデスクから離れることなく、湊はそれを見つめていた
(南澤さん・・・。)
窓の外に、東京の夜景が広がっている。あの時も同じだった。かれこれ1週間ほど前、湊と和那は、この場所で二人きりで話をした。
それ以来、湊の心はずっとざわついていた。デスクにいても、会議中も、移動中も、いや休日でも、ふと気づくと和那のことを考えている自分がいる。
「何なんだろうな・・・これ。」
思わず、そんな言葉がこぼれる。でも本当はわかっている、それが何なのか、それがわからないほど、湊も子供ではない。