元プロバンドマンの部下は、私に気づかない~まさかの再会オフィスラブ~
店を出たふたり。
「このあとはどうする?」
湊が尋ねると
「少し歩こう。」
和那は答えると、信号が変わったばかりのスクランブル交差点を渡り始める。頷いた湊もあとに続くが、ふと彼女のうしろ姿が目に入る。部下と上司という関係性から、会社ではよく見るそのうしろ姿。でも今の和那は当然、見慣れたスーツ姿ではないし、その少し揺れる髪がいつもとは違って見えて、湊は今更ながら、ドキッとする。
「どこへ行くの?」
少し大股で、横に追いついて、聞くと
「うん・・・そんな遠くじゃないから。」
和那は彼の顔を見ずにそう言うと、そのままだらだら坂を上り始める。登り切ると、歩道橋が見えて来て、それを目印に左へ曲がると広い通りに出る。
「青山通りか。神宮外苑にでも行くの?」
「ううん、そこまで行かない。」
さっきまでのハイテンションが嘘のように、和那の口調はおとなしい。
「次の横断歩道、渡るから。」
「わかった。」
ガラリと様子が変わった和那に、内心首をひねりながら、湊は彼女の横を歩く。
「このあとはどうする?」
湊が尋ねると
「少し歩こう。」
和那は答えると、信号が変わったばかりのスクランブル交差点を渡り始める。頷いた湊もあとに続くが、ふと彼女のうしろ姿が目に入る。部下と上司という関係性から、会社ではよく見るそのうしろ姿。でも今の和那は当然、見慣れたスーツ姿ではないし、その少し揺れる髪がいつもとは違って見えて、湊は今更ながら、ドキッとする。
「どこへ行くの?」
少し大股で、横に追いついて、聞くと
「うん・・・そんな遠くじゃないから。」
和那は彼の顔を見ずにそう言うと、そのままだらだら坂を上り始める。登り切ると、歩道橋が見えて来て、それを目印に左へ曲がると広い通りに出る。
「青山通りか。神宮外苑にでも行くの?」
「ううん、そこまで行かない。」
さっきまでのハイテンションが嘘のように、和那の口調はおとなしい。
「次の横断歩道、渡るから。」
「わかった。」
ガラリと様子が変わった和那に、内心首をひねりながら、湊は彼女の横を歩く。