元プロバンドマンの部下は、私に気づかない~まさかの再会オフィスラブ~
「そうだ。今、高いモミの木の横、通ったでしょ?あの木がクリスマス前になると、装飾されて、クリスマスツリ-になるんだよ。毎年、点灯式が行われて、結構な数の学生が集まって、大騒ぎして・・・。とにかく綺麗なんだよ。」
「知ってる。」
「えっ?」
「見たことあるよ、俺。」
そう言って、湊は和那を見る。
「そっか、そうだよね。ちょうど、その時期に、君はここに来たことあるんだもんね。」
和那が笑顔で言うと、湊がまた、えっ?という表情になる。
(君がそれを知ってるってことは・・・。)
そのまま、和那たちは一つ角を曲がった。次の瞬間、二人の視界が、一気に開ける。湊は思わず足を止め
「ここ・・・。」
呟くように言う。その声は、驚きとも、懐かしさともつかない響きを帯びていた。
「そう。」
その横で、和那は静かに頷く。その視線のその先には、彼らの記憶からは、年月だけが静かに積み重なった無人のステージと、幾段にも並ぶ客席が広がっていた。
「南澤さん。」
湊が傍らの和那の名を呼ぶ。
「『一緒に行きたいところがある』。南澤さんはそう言って今日、俺を誘ってくれた。そして今、俺たちは一緒にここに立っている。つまり、その場所がここだってことでいいのか?」
そう言って、和那の横顔を見る湊。
「そういうことに、なるね・・・。」
彼の顔を見ず、真っすぐに前を見つめたまま、和那が頷く。
「知ってる。」
「えっ?」
「見たことあるよ、俺。」
そう言って、湊は和那を見る。
「そっか、そうだよね。ちょうど、その時期に、君はここに来たことあるんだもんね。」
和那が笑顔で言うと、湊がまた、えっ?という表情になる。
(君がそれを知ってるってことは・・・。)
そのまま、和那たちは一つ角を曲がった。次の瞬間、二人の視界が、一気に開ける。湊は思わず足を止め
「ここ・・・。」
呟くように言う。その声は、驚きとも、懐かしさともつかない響きを帯びていた。
「そう。」
その横で、和那は静かに頷く。その視線のその先には、彼らの記憶からは、年月だけが静かに積み重なった無人のステージと、幾段にも並ぶ客席が広がっていた。
「南澤さん。」
湊が傍らの和那の名を呼ぶ。
「『一緒に行きたいところがある』。南澤さんはそう言って今日、俺を誘ってくれた。そして今、俺たちは一緒にここに立っている。つまり、その場所がここだってことでいいのか?」
そう言って、和那の横顔を見る湊。
「そういうことに、なるね・・・。」
彼の顔を見ず、真っすぐに前を見つめたまま、和那が頷く。