元プロバンドマンの部下は、私に気づかない~まさかの再会オフィスラブ~
「そりゃそうかもしれないけど、それにしても急になぁ・・・。」


俄かには信じられないという表情のその社員の横から


「じゃ、君たちはなんで南澤さんに彼氏が出来たって思うんだ?」


別の男子社員が尋ねる。


「和那さん、明らかに定時上がりが増えました。」


「それは確かに。」


「で、その時は凄く嬉しそうというか、帰る足取りが軽やかなんです。」


「でも、それはなんか趣味が見つかったのかもしれないだろ?」


「ううん、あれは絶対に早く恋人に会いたいって気持ちの表れです。」


「俺たちにはピンと来ないけど、女子にはわかるのかなぁ?」


まだ半信半疑の男子社員の横で


「まぁそれが事実だとして、その彼氏って、社内かな?社外の人かな?」


もうひとりが興味津々で聞くけど


「さぁ、そこまでは私たちも・・・。」


女子社員は首をひねるが


「なるほどねぇ。」


別のところから声がして、一同が振り向くと


「部長。」


いつの間にか現れた部長で


「私にはよくわからんが、もし君たちの言うことが本当なら、南澤くんのお相手はひとりしか考えられんがなぁ。」


そう言って笑った。
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