日本語が拙い外国人と恋仲になりました
「ねえ、チョウさん」

 一度箸を止め、私は彼の目をじっと見つめた。
 チョウさんはお茶を一口飲んでから、こちらを向く。

「なんですか?」
「どうしてチョウさんは私が上海に来ていたことを知っていたんですか?」

 その問いかけに、チョウさんは早口で答える。

「ワタシはテレビを見ました。アナタが外滩にいたのが映った。インタビューをしていたよ。ワタシはそれを見ました」
「そうだったんですね」

 すっかり忘れていた。あのインタビュー、ちゃんと放送されていたのね。それをチョウさんが見ていたなんて。
 偶然が重なって今こうして私たちは再会できたわけだけど、あのテンパっていた姿をチョウさんに見られていたのはちょっと恥ずかしい。
 羞恥心を誤魔化すように、私はお茶をゴクッと飲み込んだ。
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