日本語が拙い外国人と恋仲になりました
 身を乗り出し、今度はチョウさんから問いかけてくるの。

「ワタシも聞きたいです。テレビでアナタは会いたい人がいると言った。とても大切な人ですね? あの、それは、ええっと。ワタシのこと、ですか……?」

 どもりながらチョウさんは目をウロウロさせる。こんなに分かりやすく照れるなんて珍しい。私はふっと微笑んだ。
 これも……言っていいよね。好きな人に思ったことを伝えたって構わないんだよね? 彼の目を逸らさずに、私はこくりと頷いた。

「そんなの当たり前じゃないですか。……チョウさん以外に誰がいるんです?」

 私の答えに、チョウさんは顔面を真っ赤に染めた。パッと立ち上がり、私の肩を抱くと、勢いよく抱きついてきた。
 ええ! 隣にも周りにもお客さんがたくさんいるのに。みんなに見られてるよ……!
 構わずに、チョウさんは喜びを爆発させて止まらない。

「チョウさん。ちょっとだけ落ち着いてっ」

 私が軽く注意をするとチョウさんはハッとしたように両手を放す。

「ああ、申し訳ない! 嬉しくて止まることができなかった……」
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