日本語が拙い外国人と恋仲になりました
 お茶をガブッと喉に流し込んでから、チョウさんはふうと息を吐き出す。改まったように再び口を開いた。

「……実は心配になっていたのです」
「心配って?」
「ワタシはアナタにメッセージ送りました。しかし昨日は連絡がなかった。ワタシは心配になり、夜は眠ることができませんでした」
「あっ……」

 昨日チョウさんから上海にいるのかとメッセージが来ていたけれど、返事をするのが遅くなってしまった。
 チョウさん、気にしてたんだ。

「すみません。昨日は充電がなくなって気づくのが遅くなってしまって」
「そうだったのですか。仕方ないです。いいですよ。こうしてムラオカさんに会えたから」

 微笑むチョウさんの横顔は優しい。
 でも──
 この時にふとあることが頭を過った。
 私は明日、日本に帰る。離ればなれになったら、すれ違いばかりの私たちはどうなってしまうんだろう、と。
 連絡をマメにすればいい。電話だってアプリのカメラ機能を使ってリアルタイムで顔を見ながら話すことだってできる。
 だけど……日本と中国だと、気軽に会うことができなくなってしまう。
 そんな分かりきっていたことを、今さらになって悩み出した。
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