日本語が拙い外国人と恋仲になりました
「ワタシはムラオカさんと会ってとても嬉しかったです。お母さんが死んでしまい、心が落ち込みました。街の綺麗な風景が真っ暗に感じました。しかしアナタと会って、街がまたキラキラ見えるようになりました」

 チョウさんはそっと私の手を握った。その指先は、微かに揺れている。

「アナタがワタシの心を明るくした。ムラオカさんはワタシの光です!」

 えっ。私が、あなたの光……? そんな、冗談やめてよ。私は何もしていないし。
 ふとチョウさんの顔を見ると、彼は目を細めてこちらを見ていた。愛しさが伝わってくる、あたたかい眼差し。
 そんな彼を前にすると、なんだか私まで笑みが溢れてしまう。

「ありがとう。そうやって自分の気持ちを素直に言葉にできるチョウさんが好きですよ」

 チョウさんは少年のようにはにかんだ。
 私も前向きになりたい。恋に対して怖がらずに、ただただ好きな人を想い、幸せを感じていたい。
 チョウさんは私に希望を与えてくれる力を持っているんだ。
 もし離ればなれで暮らすことになっても、きっと大丈夫だよね……?
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