日本語が拙い外国人と恋仲になりました
 就寝前。
 ひとつしかないシングルベッドに、二人並んで腰かける。
 そろそろ日付が変わる時間だ。
 荷物の整理も終わり、部屋の中はずいぶんと片付けられた。すっきりした室内を見て、本当にもうすぐこことはお別れなんだと実感させられる。
 それは、チョウさんとも離れることにも直結する。

 私はそっと、彼の肩に身を寄せた。
 するとチョウさんは優しく私の肩を抱き寄せてくれる。
 いつもは饒舌な彼が、部屋に来てから口数がめっきり減ってしまった。

 無言で見つめ合い、顔を近づける。一切の会話がなくても、互いの気持ちは同じ。
 静かに瞳を閉じた。ゆっくりと吸い寄せられるように、私は彼と唇を重ねた。

 彼との初めてのキスは、あたたかみのある愛情深いものだった。
 こんなに想いが伝わってくる熱い口づけは久しぶり──ううん、今までにないくらい濃密なものだった。
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