日本語が拙い外国人と恋仲になりました
 だが、大野は根っからの嫌な奴だ。去り際にこんなことを吐き捨てていった。

「あんたみたいな外人に、ミキを幸せにしてやれるとは思えない。フラれるまで持って数ヶ月じゃね? ミキもこいつと別れたくなったら、いつだってオレのところに来いよ」
「あんた……!」

 思わず言い返したくなった。でも、トウリョウさんはスッと私の前に手を差し出し、小さく首を横に振った。

「あの男とこれ以上関わるのはやめてほしい」

 まるでそう訴えているようだった。
 そのときの彼の両手は、微かに震えていて。
 大人な対応をする彼を前に、私は冷静にならざるを得なかった。
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