日本語が拙い外国人と恋仲になりました
 しばらく大通りを直進していくと、再び人の数が増えてきた。
 働くサラリーマンの新橋とはまた違う雰囲気。大門駅周辺には大きなビル群が立ち並び、夜景が美しいオフィス街といった感じだ。
 手の届きそうな場所に、大きな東京タワーが見える。赤とオレンジ色に輝く巨大な塔は、何十年もの間多くの人の目に癒やしを与え続けてきたのだろう。

「漂亮……」

 隣で、チョウさんが呟いた。自然に口から溢れ出たであろう「美しい」という意味の言葉。

 ふと彼の方を振り向いた。
 チョウさんは、私をじっと見つめている。その瞳の奥は、あの東京タワーよりも赤く染まっている気がした。

「ムラオカさん、お話があります」

 歩き続けていると、やがて芝公園まで辿り着いていた。芝生が広がる場所で、チョウさんは立ち止まる。
 その背景には、更に大きく輝く東京タワー。

 私も歩みを止め、チョウさんの目を真っ直ぐ見つめた。

「ワタシはアナタを愛している」

 彼からの、突然の告白。
 私の心臓が、早鐘を打ち始める。
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