日本語が拙い外国人と恋仲になりました
食事が運ばれてくるまで、世間話を──いえ、深い話を二人で交わした。菅原くんが私を夕食に誘ってきたのは、奢られることよりもそっちの方がメインだったんじゃないかなって思う。
「で、村岡さん。調子どうっすか?」
腕まくりをしながらビールを飲み、当たり前のように訊いてきた。
酒の飲みかたが大学生じゃなくて、完全に新入社員みたいなのよね……。などとどうでもいいことを思いながら、私は首を小さく横に振った。
「見ての通りよ」
「見ての通り、ダメダメっすね?」
「ちょっと」
私がギロッと睨みつけると、菅原くんは「ジョーダンっすよ!」と慌てて弁明した。
だけど──ダメダメなのは、否定できない。仕事でも連続でミスしてしまったわけだし。
カシスオレンジの入ったグラスを手に取り、ひとくちだけ口に含む。甘ったるいアルコールが、私の喉に流れ込んでいった。
「ま、菅原くんの言う通り私なんてダメダメなんだけどね」
「えっ」
「バカみたいなミスして落ち込んでさー。ほんと情けないわよね。もっとシャンとしないといけないのに、十二月頭から連休取れって支配人にも言われて……。自分でも呆れるわ」
大きなため息が漏れる。
最近、どうしてこうなのか分からない。……いや、分かりたくなかったし、その原因を追求するのも嫌だった。本当は答えなんてすでに出ているのに。
「で、村岡さん。調子どうっすか?」
腕まくりをしながらビールを飲み、当たり前のように訊いてきた。
酒の飲みかたが大学生じゃなくて、完全に新入社員みたいなのよね……。などとどうでもいいことを思いながら、私は首を小さく横に振った。
「見ての通りよ」
「見ての通り、ダメダメっすね?」
「ちょっと」
私がギロッと睨みつけると、菅原くんは「ジョーダンっすよ!」と慌てて弁明した。
だけど──ダメダメなのは、否定できない。仕事でも連続でミスしてしまったわけだし。
カシスオレンジの入ったグラスを手に取り、ひとくちだけ口に含む。甘ったるいアルコールが、私の喉に流れ込んでいった。
「ま、菅原くんの言う通り私なんてダメダメなんだけどね」
「えっ」
「バカみたいなミスして落ち込んでさー。ほんと情けないわよね。もっとシャンとしないといけないのに、十二月頭から連休取れって支配人にも言われて……。自分でも呆れるわ」
大きなため息が漏れる。
最近、どうしてこうなのか分からない。……いや、分かりたくなかったし、その原因を追求するのも嫌だった。本当は答えなんてすでに出ているのに。