日本語が拙い外国人と恋仲になりました
2・頼りになるチョウさん
◆
チョウさんがシンバシホテルで働きはじめてから早一ヶ月。補佐として働く彼は、支配人のサポートをしながらだいぶ馴染んできていた。カタコトの日本語は相変わらずだけれど、他のスタッフとのコミュニケーションを懸命に取っている。
そんな彼と今日も同じシフトになり、チェックアウト業務を二人でこなしていた。けれど、チェックアウトの時間を過ぎてもお部屋から退出されていないお客様が一組いて。十分ほど過ぎたところでお部屋に電話をかけてみる。
けれど、何度かコールをしても反応がない。
おかしいな?
「チョウさん、この808号室のお客様ですが、電話を掛けてみても出ないのでお部屋に直接お覗いしてみようと思います」
「お客さん寝ていますか。ワタシが呼びに行きますか」
「いえ、大丈夫です。私が行きますよ」
念のため、チョウさんがもう一度電話をしてみるがやはり応答がなかった。
マスターキーを持ち、私は八階までエレベーターで昇る。
たまに、ルームキーをお部屋に置いたままフロントをスルーして帰られるお客様がいるのよね。今回もそのパターンかと思っていた。
チョウさんがシンバシホテルで働きはじめてから早一ヶ月。補佐として働く彼は、支配人のサポートをしながらだいぶ馴染んできていた。カタコトの日本語は相変わらずだけれど、他のスタッフとのコミュニケーションを懸命に取っている。
そんな彼と今日も同じシフトになり、チェックアウト業務を二人でこなしていた。けれど、チェックアウトの時間を過ぎてもお部屋から退出されていないお客様が一組いて。十分ほど過ぎたところでお部屋に電話をかけてみる。
けれど、何度かコールをしても反応がない。
おかしいな?
「チョウさん、この808号室のお客様ですが、電話を掛けてみても出ないのでお部屋に直接お覗いしてみようと思います」
「お客さん寝ていますか。ワタシが呼びに行きますか」
「いえ、大丈夫です。私が行きますよ」
念のため、チョウさんがもう一度電話をしてみるがやはり応答がなかった。
マスターキーを持ち、私は八階までエレベーターで昇る。
たまに、ルームキーをお部屋に置いたままフロントをスルーして帰られるお客様がいるのよね。今回もそのパターンかと思っていた。