日本語が拙い外国人と恋仲になりました
和やかな顔で私とお客様の間に立ち、対応をはじめた。
お客様は早口でなにやら不満を言っている模様。けれどチョウさんは全く引かず、むしろまくし立てている。
早すぎる中国語と聞き慣れない単語が矢継ぎ早に繰り出され、半分くらいしかわからなかったけど、チョウさんの説明と圧でお客様の威勢はどんどんなくなっていく。
やがてお客様はポケットから千円札を取り出し、それを乱雑にチョウさんに手渡した。
「非常感谢您的配合」
ご丁寧な御礼の言葉を並べ、チョウさんは笑顔でお金を受け取った。
不快な表情を浮かべつつ、お客様は舌打ちをしながらドアを閉めた。
たちまちその場は静まり返る。
緊張感がほぐれ、私は安堵すると共になんだか泣きそうになってしまった。