秘密な恋愛
​お昼休み。

まだ3月なのに
ポカポカと暖かい日差し。


屋上でお弁当を食べ終えた後のこと。


​「旅行、もうすぐだなー」
「うんっ!」

​笑顔で返事をしたつもりだった。
けれど、佑陽はじっと芽依をみつめ


​「なぁ、芽依。最近なんかあった?」
「えっ? なにも···」

​ドキッと胸が跳ね上がり、
とっさに誤魔化そうとする芽依。


​「無理して笑ってるだろ」
​あっさりと図星を突かれ、
芽依はぎゅっと膝の上で拳を握りしめた。






「気に···しすぎなのかもしれないんだど···」

​芽依はぽつり、ぽつりと話し始めた。

​「事故のことでね、覚えてないことが多くて。私の知らない思い出の話になった時、みんな気を使って話題を逸らすの。私は··大丈夫なのに···」


​「芽依が無理しないように、心配してくれてんだろ」
​佑陽は芽依を宥めるように
そっとその柔らかい髪を撫でた。


​「でもね。なんか、腫れ物に触るみたいで。···嫌なの···」

「腫れ物って笑。芽依、ちょっと考えすぎ··· 」




(佑陽くんには····)



​優しく話しかける
佑陽の言葉を芽依は遮るように


​「···分からないよ···」


「えっ?」
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