政略的皇女は隣国の第2皇子に嫁ぐ
「無事に終わったな。何よりだ」

「ええ。後は夜の舞踏会ね」


私とテオはお色直しをして休憩室で休んでおりました。

私は淡いブルーのドレスに着替えて、テオは先程より少し楽な格好に着替えました。


「そういえば久しぶりに会ったご両親やごきょうだいに挨拶はしなくていいのかい?」

「あー…そうね。直にこの部屋に来るはずだわ。その時に少しでいいから挨拶くらい済ませておきましょうか」

本当はテオに会わせたくないし、私もお父様お母様、お兄様お姉様にも会いたくないわ。
アルドリックでの日々が思い出させるから…。


「エイル?どうかした?」

「あ、いえなんでもないわ」


そんなことを考えていると部屋にノックが鳴りました。


「エイルリス!久しぶりだな」
「あら着替えたのね!そのドレスも似合っているわ」
「お兄様方、お姉様方ありがとうございます。お久しぶりです」

私は落ち着いて挨拶を交わしました。
私には3人の兄、3人の姉がおり、7人目の私がアルドリックの末姫なのです。
両親よりはましですが、末姫の私にとってはあまり良い立場ではありません。


「紹介致しますわ。こちらがテオドール様です」

「はじめまして。テオドール・ディオ・ウォルタインと申します」


そう言ってテオは皇子らしく優雅に挨拶をし、それに応えるように私の家族は一礼してテオと談笑を始めました。


「エイルリス。この1ヶ月は有意義に過ごせましたか?」

「お母様!はい。花嫁修業を主に過ごしていました」

「そう。貴女はアルドリックで修行した通り、両国の架け橋となれば良いのです。これからもテオドール様と仲良くしなさいね」

「はい」


お母様もお父様と同じく私を政治の道具でしか思っていないのです。
こんな晴れの日なのに家族に会うとなんだか悲しくなってきます。

早く終われ、この時間…。
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