政略的皇女は隣国の第2皇子に嫁ぐ
一方その頃────


「ああもう!ややこしいことになったわ!」

「皇后陛下落ち着いてください。まだ始まったばかりですよ」

「貴女はどうしてそんなに落ち着いてられるの!
卑しい男爵家の娘ごときが…!」

「私のことはどう卑下してもかまいません。ただ約束はお守りくださいね。私を未来の皇后にすると…!」


すぐ態度に出る女。
こんなのが今の皇后だなんて吐き気がする。
私が今からでも乗っ取ってやりたい気分だわ。

それにしてもあのアルドリック帝国の末姫、エイルリス。
手強い相手になりそうだわ。
私より控えめな格好をしていたくせに周りからチヤホヤされて、私が恥をかいたじゃない。
第1皇子の愛人なのに。
いや愛人なんてもう呼ばせないことはクリアできたわ。
側室まで上り詰めたら後は正妃よ、そして同時に皇太子妃よ。


「コーデリア!大丈夫かい?」

「カシアン様…!早くお会いしとうございました」


私の最愛の人、カシアン様が部屋へ来てくれた。
すぐさま私はカシアン様の胸に飛び込み、温かい抱擁を得た。

その様子を見ていた皇后陛下がやっと我に返り、こう言い放った。



「そうよ…!貴方たち、早く世継ぎをつくりなさいな」

「世継ぎ…!」

「コーデリアも晴れて側室になれたことですし、あちらより先に世継ぎをつくるのよ。そうすれば皇太子の座は奪われないはず…!」

「母上、良い考えですね」

「私、頑張りますわ。ね、カシアン様?」

「ああコーデリア。これからは毎晩部屋を訪ねよう」


すっかり忘れていた。
世継ぎがいるのといないのとでは全然違う。
あちらは今日が初夜ですし、私たちの方が早く世継ぎを授かる可能性はある。
ふふ。
見てなさい。
勝つのは私たちなんだから。
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