政略的皇女は隣国の第2皇子に嫁ぐ
「な、なんですの!この公務の量は!」

次の日私が大声を出して驚いたのは山積みの資料など少なくても3つの山になっておりました。

「ごめん…昨日終わらせるつもりだったのが持ち越しになってて…」

そう言って頭を抱えるテオ。
でもうだうだ言っても仕方ありません!
私は資料を手に取ると私にできそうな仕事とテオのものを選別します。

「エイル、そんなに無理しなくても…」

「いえ、私こう見えてアルドリックにいた頃は公務もこなしておりましたのよ」

「いやどう見てもかなりのやり手に見えるけど…」


苦笑いのテオを横目にどんどん資料を分けていきます。

するとふと目に留まる内容の資料が出てきました。


南部、大雨の被害で生活に影響大。
直ちに改善するべき。


私はこの資料を避けておいて、テオと一緒にサインするものやハンコを押すもの簡単なものは淡々と済ませます。
途中昼食や休憩を挟みながら気づけば夕方になっていました。
今日の分の公務はほぼ終わりました。
やはり手伝えてよかったですわ。

テオも背伸びをしたり肩を回したりして疲れを感じているようでした。
そんなところ申し訳ないのですが、私は先程避けておいた資料をテオの元へ渡します。


「…?これは?」

「資料を選別していた時に見つけたものですわ。ウォルタインの南部地域に大雨豪雨被害が出ているようですわね」

「その件なら兵を派遣しているよ。君が気にすることではないから安心して」

「でも日付を見て。もう2週間になるのに全く復興の兆しがないみたいですわ。連絡は取れているの?」

「取れている。でもこの仕事は僕の騎士団が進めているから心配しないで」

「でも…!」

「大丈夫って言っている!僕が信じられない?君は皇女だ、今は僕の正妃で皇室の一員!それぞれの身分に合った仕事があるのが分からない?!」

「テ、テオ…」


いつもと違った様子のテオに私は思わずたじろぎました。
でも私もやられっぱなしではいられません!


「貴方が身分に囚われる性格だとは思わなかった…。私ならウォルタインのために直接現地へ赴くけれど、貴方はこの公務室でただ机に向かっているだけなのね!これだから周りから地味で陰湿な第2皇子と呼ばれるのよ!」


そう言い切って、私は自室へと戻りました。
なんでだろう、言い切ったつもりなのにモヤモヤが止まりません。
頭でも冷やそうと私はバルコニーへ出ました。
丁度夕日が沈む頃で外は段々冷えてきます。
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