月色の部屋で、第三夜伽は皇子の愛を待つ
「寧丸さま、広場にいた役人さんの中に、フルハ島に来ていた人がいました。背が高くて、顔つきが怖い人です」
桐杏は伝えた。
「ああ、それは三箇のことだな。彼は高等能力者だ」
役人が臨時的に派遣される際は高等能力者が最低ひとりはいると言われた時、真っ先に彼のような気はしていたが、どきっとする。
「そう言えば、寧丸さまの先ほどの能力はなんなのですか? 寧丸さまの能力は農作物を豊かにすると聞いていますが」
「生まれ持つ能力を違う能力に変換させた。皇族の息子は強い戦士となるよう、小さい頃から訓練させられるのだ」
「それ、私にもできるでしょうか?」